分かりやすい身近な法律の話

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松本智津夫 VS 阿部文洋裁判長

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しっかり起きてなさい。
また机のところで頭打つぞ。

殺人、殺人未遂、殺人予備、逮捕監禁致死、死体損壊、武器等製造法違反の罪に問われた、オウム真理教の元教祖松本智津夫の第95回公判。教団の元幹部・新見智光の証人尋問中に大あくびをする被告人に対して。

東京地裁 阿部文洋裁判長
当時53歳 1998.10.16[その他]

長嶺輝輝、「裁判官の爆笑お言葉集」、幻冬舎新書、2007年、10刷、P32

【わたしの感想・意見】

阿部裁判長の発言は、被告人の無礼な態度に対する直接的な反応であると解釈できます。

彼の言葉からは、裁判の重大性と尊厳を保つための強い意志が感じられます。

しかし、その一方で、この発言は裁判官としての公平性や冷静さを問われるかもしれません。

それでも、被告人の振る舞いが裁判の進行を妨げていたことを考えると、阿部裁判長の感情的な反応は理解できます。

この事件は世界が注目する中で行われ、阿部裁判長自身もその重圧を感じていたでしょう。

その中で、被告人の不適切な態度に対処しなければならなかった彼の苦労は想像に難くありません。

全体として、阿部裁判長のこの発言は、裁判の尊厳を保つための彼の強い決意を示していると言えるでしょう。