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交通違反、警察が警察に反則切符を切られた事件

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パトカーは乗用車と違って、特別で制限がない自由な車と言うイメージがありませんか?

しかしそのように見えるパトカーにもいろいろな規則があるんです。

パトカーにも原則的に制限速度があり、検挙されたパトカーが過去にニュースにもなりました。

また駐車違反で反則切符を切られたパトカーも少なくないとのことです。

今回はパトカー事情について書きたいと思います。

【もくじ】
1)パトカーの制限速度
2)パトカーの駐車禁止違反

1)パトカーの最高速度

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2014年京都府警のパトカーが145km/hで高速道路を走行中に兵庫県警のパトカーに御用となりました。

普通車と同じく高速道路で40km/hオーバーすると違反点は6点に。

運転していた警察官は、職務上スピードオーバーが必要だったような旨、弁明しましたが違反点は6点に変わりはありませんでした。

一般人同様に、京都府警の警察官は免許停止となりました。

衝撃的な事実ですよね。

法律によるとパトカーの最高速度は(緊急時に限り)一般道が80km/h、高速道路では100km/hとなっています。

当然ながらスピード違反の車を取り締まる時は、これ以上出してもかまいません。(当たり前の話ですが)

ただし、条件があります。

赤色灯を点灯させ、検挙直前にはサイレンを鳴らさなければなりません。

でもそんなことをすると追いかけられている車に、まともに気づかれてしまうことになりますよね。

これではあきらかに、本末転倒。

そこで法律でスピード違反を追尾中のパトカーは赤色灯のみ点灯させれば法定速度80km/hを超えてもよいことになっています。

ただし検挙直前にはサイレンを鳴らさなければなりません。

【パトカーの最高速度】

原則:一般道80km/h
   高速道路100km/h

例外①赤色灯+サイレンで→上記以上
例外②さとられないように追尾するとき
  ❶赤色灯のみ+❷検挙時サイレン

2)パトカーの駐車禁止違反

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スピード違反もそうですが、駐車違反で捕まるパトカーもいるようで。

しかも結構少なくないとのことです。

道交法44条によると交差点から5m以内の場所に車を止めると駐車違反になります。

道交法第44条 車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。

ただしパトカーの場合、緊急性があれば違反にはなりません。

ところで、2019年6月には、自治会の田植えに参加した警察官が駐車違反の反則切符を切られています。(※後述)

警察官が警察官に取り締まられてる…何とも言えない感じですよね。

まとめ

今回はパトカーもスピード違反や、駐車違反で捕まっていることを書いてみました。

パトカーや警察官にも当然ながら規則があるということですね。

パトカーだから、警察だから何でもOKと言うわけではないし、そうだとしたら少し怖い感じもしますよね。

これからはこのような事件が少しずつでも減ることを願いまとめとさせていただきます。

参照)

2019年大分県警臼杵津久見署の男性署員が6月、勤務中にパトカーを違法駐車させたとして、交通反則切符を交付されていたことが分かった。

田中敬一郎副署長は「今後は法令順守を徹底し、再発防止に努める」と話した。 

同署によると、交付されたのは、地域課所属の50代の男性署員。

署員は同月中旬ごろ、大分県臼杵市内の自治会で実施された田植えに参加。

パトカーで現地に到着し、田植え作業を終えるまで市道の路側帯に2〜3時間にわたり違法に駐車した。

道路交通法と道交法施行令では、路側帯に駐車する場合は、歩行者が歩けるように車の左側に、少なくとも0・75メートルの余地をとらなければいけないと規定するが、パトカーを駐車した際にそのスペースを確保していなかったという。

田植え行事の数日後に市民から問い合わせがあり、発覚。

事実関係を確認した同署が、署員に反則切符を交付し、厳重注意した。

同署の調べに、署員は「故意ではなく、違反しているという認識はなかった」と釈明しているという。

引用:itest.5ch.net〔公式〕