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豪華すぎる福引きが禁止されてるってホントの話!?

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福引きというと、スーパーやコンビニで買い物をするともらえるようなものを思い浮かべる人が多いかもしれません。

でも、実は福引きにはいろいろな種類があって、中にはとても豪華な景品が当たるものもあります。

例えば、車や旅行券、なんと!金塊などです。

そんな夢のような福引きに参加したいと思う人もいるでしょう。

しかし、実はこのような豪華すぎる福引きは一部、法律で規制されているんです。

なぜなら、豪華すぎる福引きはギャンブルに近いものだからです。

この記事では、豪華すぎる福引きがなぜ規制されているのか、どんな福引きが許されているのか、そして福引きに参加するときに注意すべきことについて説明します。

【もくじ】
1)豪華すぎる福引きが規制されている理由
2)許されている福引きの条件
3)福引きに参加するときの注意点

1)豪華すぎる福引きが規制されている理由

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豪華すぎる福引きが禁止されている理由は、賭博罪という法律によるものです。

賭博罪とは、お金や物を賭けてゲームやくじなどに参加することを禁じた法律です。

賭博罪に違反すると、最高で50万円以下の罰金または科料に処せられます。

刑法第185条(賭博)
賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭かけたにとどまるときは、この限りでない。

賭博罪の目的は、社会の一般的な道徳や秩序である「公序良俗」を守ることや「社会の安定」を保つことです。

そして、賭博は「公序良俗(社会のルール)」に反すると考えられています。

民法第90条  公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。

また、賭博は犯罪や借金などの原因にもなりかねないので「社会の安定」にも悪影響を及ぼします。

では、豪華すぎる福引きはなぜ賭博罪に当たるのでしょうか。

それは、豪華すぎる福引きには「対価」と「当せん」と「配当」の3つの要素があるからです。

「対価」とは、福引きに参加するために支払うお金や物のことですよね。

「当せん」とは、福引きの結果が決まることですよね。

「配当」とは、福引きで当たった景品のことですよね。

この3つの要素があると、福引きは賭博になります。

対価+当せん+配当→賭博

なぜなら、「対価」を支払って「配当」を得ることは、お金や物を賭けることと同じだからです。

また、当せんが偶然によって決まることは、ゲームやくじと同じだからです。

つまり、福引きの結果が完全に偶然に左右され、参加者が支払った金額と比べて非常に高価な商品を得る可能性がある場合、それは賭博に類似する行為となるからです。

これは、参加者が大きなリスクを負いつつも、大きな利益を得る可能性があるといえます。

このような行為は、法律で規制されていることが多いのです。

2)許されている福引きの条件

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では、許される福引きの条件とは何でしょうか? それは•••

❶対価がないこと

❷配当が軽微なものであること

❸公益的な目的で行われること

❶まずは、対価がないこと:福引きに参加するためにお金や物を支払わないことです。

例えば、スーパーやコンビニで買い物をするともらえる福引き券は、対価がないとみなされます。

なぜなら、福引き券は買い物のおまけであり、福引きに参加するために買い物をするわけではないからです。

また、寄付や募金をして、福引き券をもらった場合も、対価がないとみなされます。

なぜなら、寄付や募金は自発的な行為であり、福引きに参加するために寄付や募金をするわけではないからです。

❷配当が軽微なものであること:福引きで当たる景品が高価なものでないことを示します。

例えば、文房具や菓子などの安いものは、配当が軽微なものとみなされます。

しかし、車や旅行券、金塊などの高価なものは、配当が軽微なものとはみなされません。

それこそ、賭博というか?バクチって感じがしませんか?

配当が軽微なものであるかどうかは、一般的な感覚や常識によって判断されます。

配当が軽微なものであることの目的は、「利益誘惑」を抑えることです。

「利益誘惑」とは、福引きによって得られる利益のことを指します。

この利益誘惑が強ければ強いほど、人々は福引きに夢中になり、場合によっては不正行為に手を染める可能性が高まります。

つまり、利益誘惑が強いと、福引きに過度に没頭したり、ルールを破ったりするリスクが増えることにも。

❸公益的な目的で行われることと:福引きが社会に役立つことを目的として行われることです。

例えば、福引きの収益を社会福祉や教育などの分野に寄付する場合は、公益的な目的で行われるとみなされます。

しかし、福引きの収益を個人や団体の利益にする場合は、公益的な目的ではないとみなされます。

公益的な目的で行われることの理由は「社会貢献」を促すことです。

社会貢献とは、社会に良い影響を与えることで、社会貢献があると、福引きが公序良俗(社会のルール)に反しないと考えられます。

3)福引きに参加するときの注意点

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福引きに参加するときには、以下の点に注意したうえで参加して下さいね。

□  福引きが賭博罪に違反していないか確認すること(重要)

□  福引きの主催者や運営者が信頼できるか確認すること(重要)

□  福引きのルールや条件をよく読んで理解すること(重要)

□  福引きに参加することで得られるメリットやリスクを考えること(重要)

※  すべてが重要なことがらです!

福引きが賭博罪に違反していないか確認することは、自分自身を守るために重要です。

もし、賭博罪に違反する福引きに参加してしまった場合、法的な責任を問われる可能性があります。

そのため、福引きに参加する前には、対価や配当や目的などの条件を確認することをおすすめします。

福引きの主催者や運営者が信頼できるか確認することも、トラブルを避けるために重要です。

もし、福引きの主催者や運営者が信頼できない場合は、詐欺や悪質商法にあう可能性があります。

そのため、福引きに参加する前には、主催者や運営者の名前や住所や電話番号などの情報を確認することが大切だと思います。

福引きのルールや条件をよく読んで理解することも、納得して参加するために重要と言えます。

もし、福引きのルールや条件をよく読んで理解しない場合は、不利益や不満に遭う可能性があります。

そのため、福引きに参加する前には、ルールや条件をよく読んで理解することをおすすめします。

自分がどの程度のリスクを受け入れるか、またはどの程度のメリットを求めるかによって、福引きに参加するかどうかを決定することも重要なことですね。

そのため、福引きに参加する前には、メリットやリスクを考えて、自分にとって本当に必要なことや価値のあることかどうかを判断してから(一息入れて)決断してもよくないですか?

まとめ
この記事では、豪華すぎる福引きがなぜ禁止(制限)されているのか、どんな福引きが許されているのか、そして福引きに参加するときに注意すべきことについて説明しました。

福引きは、一見すると魅力的なものに見えるかもしれません。

その一方で、福引きは場合によっては危険なものにもなりかねません。

そのため、福引きに参加するときには、法律や常識や自分の判断に基づいて、慎重に行動しまして下さいね。

福引きは、楽しくて無害なものであるべきです。

福引きに参加することで、自分や他人や社会に迷惑をかけないようにしましょう。

それが、福引きの正しい楽しみ方だと思います。