
警察官は法律を守り、公共の安全を確保する重要な役割を担っています。
しかし、もしその警察官が自ら犯罪を犯してしまったら、どうなるのでしょうか?
例えば、警察官が交通違反や盗みといった犯罪(あるいは軽微な犯罪)を犯した場合、その罪はどう裁かれるのか?
今回は、警察官が犯罪を犯した時、どう裁かれるのかやその理由、そして事例について見てみましょう。
一般原則
まず、警察官が犯罪を犯した場合、その罪の重さは通常、一般の人と同じように法律によって裁かれます。
理由
法律の基本原則である「法の下の平等」に基づいているからです。
この原則は、誰であっても法律の前では平等であり、同じ行為に対して同じ法律が適用されるべきだという考えです。
警察官も市民も、法を守る責任があります。
したがって、警察官が犯罪を犯した場合も、一般人同様、法律に従って裁かれることが求められます。
具体例
例えば、ある警察官が私生活で交通違反を犯したとします。
彼は仕事とは全く関係のない個人的な状況でスピード違反をしました。
この場合、警察官も一般の人と同じように交通違反として取り扱われ、通常の罰金や免許停止処分を受けることになります。
警察官の職務とは関係がないため、特別な加重処罰はされません。
このように、職務とは無関係な個人的な犯罪については、警察官も一般の人と同じように法律によって裁かれます。
例外
しかし、職務に関連する犯罪や権力を悪用した犯罪、公務員としての立場を利用した犯罪の場合、裁判所は通常、厳しい態度を取ります。
理由
警察官の職務上の責任が非常に重いうえ、警察官の行為が公共の信頼を大きく損なうからです。
警察官は公共の信頼を得るために働いており、その信頼を裏切る行為は厳しく罰せられます。
例えば、職務中に窃盗や性犯罪を犯した場合、その責任の重さから罪が重くなります。
また、警察官がその立場を利用して犯罪を行った場合、例えば捜査情報を漏洩したり、権限を乱用したりする場合も重くなります。
これらのケースでは、警察官はその職務や地位を利用して犯罪を行ったため、厳しい処罰が科されることがあります。
実例

実際にあったケースをニ例、紹介します。
一つ目は、愛知県警の機動隊に所属していた警察官(29)のケースです。
被告人は、2022年に名古屋市内の駐車場で女性に警察官の名刺を提示し、脅迫しました。
そのうえで、性的暴行を加え、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を負わせた罪に問われていました。
名古屋地方裁判所は、「警察官という立場を利用して脅迫しており、より厳しく非難されるべき行為だ」と指摘し、懲役15年の判決を言い渡しました。
愛知県警の元警察官に懲役15年の判決 性的暴行などの罪|NHK 東海のニュース
二つ目の例として、京都府警察本部捜査2課の元警部補(57)のケースがあります。
被告人は、2020年に京都市の高齢者宅から現金約300万円を盗んだ罪や、2019年に別の住宅から現金や腕時計を盗んだ罪などに問われていました。
京都地方裁判所は、「遊興費や借金返済を目的とした犯行に酌量の余地はなく、現職警察官の立場を悪用して一般市民を繰り返し標的にした刑事責任は重い」と指摘し、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
高齢者宅などで連続窃盗 京都府警元警部補に懲役3年実刑判決|NHK 京都府のニュース
このように、警察官が犯罪を犯した場合、その罪の重さは職務の重要性や犯罪の性質によって異なります。
また、職務に関連する犯罪や立場を利用した犯罪については、厳しい罰が科されることが多いです。
法律は公平であるべきですが、警察官という特別な立場ゆえに、公共の信頼を守るために厳しい態度が求められるのです。
まとめ
警察官が犯罪を犯した場合、法律に基づき一般の人と同様に裁かれます。
しかし、職務に関連する犯罪や権力の乱用は、公共の信頼を損なうため、特に厳しく処罰されることがあります。
例えば、職務中の窃盗や性犯罪、捜査情報の漏洩などは、重い責任が問われます。
警察官には法を守る責任があり、その立場を悪用した犯罪には厳しい態度が求められるのです。