分かりやすい身近な法律の話

楽しく分かりやすく身近な法律を中心に説明します。

美味しいアイスクリームを食べるには。アイスクリームと消費期限・賞味期限の関係

f:id:gsweets:20240110110834j:image

アイスクリームといえば夏ですが、寒くなったこの時期のアイスクリームもおいしいですよね。

ところで、アイスクリームには消費期限や正味期限が表示されていないことが多いです。

なぜでしょうか?

アイスクリームはいつまで食べられるのでしょうか?

この記事では、アイスクリームの消費期限や賞味期限について、説明しますね。

【もくじ】
1)消費期限と正味期限の違いとは?
2)アイスクリームには消費期限や正味期限を表示しなくてもよい理由とは?
3)アイスクリームはいつまで食べられるの?

1)消費期限と正味期限の違いとは?

f:id:gsweets:20240110110910j:image

食品には「消費期限」と「賞味期限」がありますよね。

これらは食品がどのくらい新鮮で、いつまで美味しく食べられるかを教えてくれるものです。

消費期限は、食品が新鮮なうちに食べるべき日付を示しています。

消費期限が過ぎた食品は、食べるとお腹を壊す可能性があるので注意が必要です。

肉や魚、乳製品などの生ものや加工食品には消費期限が表示されています。

これは、食品衛生法第11条に基づいて表示されています。

食品衛生法 第十一条 食品等事業者(食品若しくは添加物を採取し、製造し、輸入し、加工し、調理し、貯蔵し、運搬し、若しくは販売すること若しくは器具若しくは容器包装を製造し、輸入し、若しくは販売することを営む人若しくは法人又は学校、病院その他の施設において継続的に不特定若しくは多数の者に食品を供与する人若しくは法人をいう。以下同じ。)は、その採取し、製造し、輸入し、加工し、調理し、貯蔵し、運搬し、販売し、不特定若しくは多数の者に授与し、又は営業上使用する食品、添加物、器具又は容器包装(以下「販売食品等」という。)について、自らの責任においてそれらの安全性を確保するため、販売食品等の安全性の確保に係る知識及び技術の習得、販売食品等の原材料の安全性の確保、販売食品等の自主検査の実施その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 食品等事業者は、販売食品等に起因する食品衛生上の危害の発生の防止に必要な限度において、当該食品等事業者に対して販売食品等又はその原材料の販売を行つた者の名称その他必要な情報に関する記録を作成し、これを保存するよう努めなければならない。
3 食品等事業者は、販売食品等に起因する食品衛生上の危害の発生を防止するため、前項に規定する記録の国、都道府県等への提供、食品衛生上の危害の原因となつた販売食品等の廃棄その他の必要な措置を適確かつ迅速に講ずるよう努めなければならない。

一方、賞味期限は、食品が最も美味しく食べられる期間を示しています。

「賞味期限」が過ぎた食品は、味や色、香りが少し変わるかもしれませんが、基本的には健康に害はないとされています。

しかし、「消費期限」が過ぎた食品を食べることはおすすめできません。

消費期限が過ぎた食品は、食材の新鮮さや安全性が保証されないため、食中毒のリスクがあります。

お菓子や缶詰、乾物などの保存性の高い食品には賞味期限が表示されています。

これは、公正取引委員会ガイドラインに基づいて表示されています。

これらの期限は、食品の安全性と美味しさを保つためのものなので、大切にしましょう。

そして、食品を食べるときは、消費期限と賞味期限をチェックするのを忘れないように。

消費期限が切れた食品を見つけたら、慌てずに捨てましょう。

安全第一ですからね。

2)アイスクリームには消費期限や賞味期限を表示しなくてもよい理由とは?

f:id:gsweets:20240110111125j:image

アイスクリームは、乳製品や卵などの生ものを使っているから、消費期限が必要なのかなと思うかもしれませんよね。

でも、アイスクリームは冷凍保存されているから、細菌やカビなどが増えることはほとんどありません。

だから、消費期限を表示する必要はないんです。

また、アイスクリームは、砂糖や乳化剤などの添加物を使っているから、味や品質が落ちにくいんです。

だから、賞味期限を表示する必要もありません。

でも、アイスクリームも時間が経つと風味が変わることがあるので、買ったらなるべく早く食べるのがおすすめです。

そして、アイスクリームには消費期限や賞味期限が表示されないのは、食品衛生法公正取引委員会ガイドラインによるものです。

食品衛生法では、冷凍食品には消費期限を表示する必要がないと定められています。

公正取引委員会ガイドラインでは、品質が落ちにくい食品には賞味期限を表示しなくてもよいとされています。

アイスクリームは、これらの条件に当てはまりますよね。

なので、消費期限や賞味期限を表示しなくてもよいことになっています。

しかし、アイスクリームの風味を損なわずにおいしい状態で食べたい場合は、早めに食べることをおすすめします。

保存環境にもよりますが、購入後1か月程度を目安に食べ切るのが良いとされています。

なお、明治のアイスクリームについては、2020年6月から賞味期限の表示を開始しているとの情報もありました。

これは、消費者がアイスクリームを安心して楽しむための取り組みの一環といえます。

3)アイスクリームはいつまで食べられるの?

f:id:gsweets:20240110111144j:image

アイスクリームは、冷凍保存されているから、一度買ったらすぐに食べなくても大丈夫です。

でも、それがいつまで美味しく食べられるかは、保存の仕方や温度によるんです。

アイスクリームは、冷凍庫で保存することで長期間食べられますが、いつまでも食べられるわけではありません。

時間が経つと、アイスクリームの風味が変わったり、食感が悪くなったりすることがあります。

特に、アイスクリームが一度溶けてから再び凍らせると、味や食感が大きく変わることがあります。

これは、「解凍と再凍結」と呼ばれる現象で、アイスクリームの水分と油分が分離したり、細菌が増えたりする可能性があるからです。

だから、アイスクリームは一度解凍したら、なるべく早く食べることをおすすめします。

そして、アイスクリームを冷凍庫から出したら、すぐに食べるか、冷蔵庫に移すことが大切です。

また、アイスクリームの保存環境にもよりますが、購入後1か月程度を目安に食べ切るのが良いとされています。

これらのことを覚えておけば、アイスクリームを安全に、そして美味しく楽しむことができますよ。

アイスクリームを食べるときは、これらのポイントを忘れないようにして下さいね。

まとめ

アイスクリームは美味しいだけでなく、保存方法によっては長期間食べられます。

しかし、保存状態や温度によっては、品質が落ちたり、食べられなくなることもあります。

特に、アイスクリームが一度溶けてから再び凍らせると、味や食感が大きく変わることがあります。

これは、「解凍と再凍結」と呼ばれる現象で、アイスクリームの水分と油分が分離したり、細菌が増えたりする可能性があります。

だから、アイスクリームは一度解凍したら、なるべく早く食べることをおすすめします。

そして、アイスクリームを冷凍庫から出したら、すぐに食べるか、冷蔵庫に移すことが大切です。

また、アイスクリームの保存環境にもよりますが、購入後1か月程度を目安に食べ切るのが良いとされています。

これらのことを覚えておけば、アイスクリームを安全に、そして美味しく楽しむことができます。

アイスクリームを食べるときは、これらのポイントを忘れないようにして下さいね。