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後編)もうどうしようもなくなったら「自己破産」で新しい人生を!

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自己破産のメリットとデメリットについて理解したところで、次に自己破産の具体的な流れや注意点について見ていきましょう。

自己破産をする際には、どのような手続きが必要で、どのような点に注意すべきかを知ることが重要です。

後編では、自己破産の手続きのステップや、自己破産をする際に気をつけるべきポイントについて詳しく解説します。

これを読めば、自己破産の全体像がより明確になるはずです。

【もくじ】
1)自己破産のメリット
2)自己破産のデメリット
3)自己破産の流れ
4)自己破産の注意点

3)自己破産の流れ

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自己破産をすると、どんな流れになるのでしょうか?

自己破産の流れは、以下のようになります。

①弁護士に相談する。
    ↓
②自己破産の申し立てをする。
    ↓
③債務者調査・債権者集会に出席する。
    ↓
④免責の決定を受ける。

という順番で進んでいきます。

それでは、その内容をひとつづつ見ていきましょう。

①弁護士に相談する。

自己破産をするときには、まず弁護士に相談することが大切です。

弁護士は、自己破産のメリットやデメリット、費用や手続きなどを詳しく説明してくれます。

また、弁護士は、自己破産以外の借金の解決方法も提案してくれます。

例えば、任意整理や個人再生などの方法があります。(別記事参照)

弁護士は、あなたの借金の状況や希望に合わせて、最適な方法を選ぶ手伝いをしてくれます。

弁護士に相談することで、自己破産をするかどうか自体を決めることができます。

②自己破産の申し立てをする。

自己破産をすることを決めたら、弁護士に依頼して、自己破産の申し立てをします。

自己破産の申し立ては、裁判所に書類を提出することでスタートです。

書類には、自分の借金や財産の状況などを記入します。

書類は、弁護士が作成してくれますが、正確に記入することが大切です。

書類に虚偽の内容があると、免責不許可になる可能性があります。

書類を提出するときには、裁判所費用の申立金も支払うんでしたね。

申立金は、裁判所に直接支払うか、弁護士に預けるかのどちらでもかまいません。

申立金は、前払いにする必要がありました。

申立金を支払ったら、自己破産の申し立てが完了します。

申し立てが完了すると、裁判所から破産手続開始の決定が出ます。

この決定が出たら、債権者からの取り立てや督促がストップします。

また、自分の財産は、破産管財人に引き渡すことになります。

破産宣告の申し立ては、平均的には、2週間から1ヶ月程度で終わります。

意外とスピーディーなんですね。

③債務者調査・債権者集会に出席する。

自己破産の申し立てが完了したら、次に債務者調査と債権者集会に出席することになります。

債務者調査とは、裁判所が破産者の情報をチェックする手続きのことを指します。

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この調査では、破産者の個人情報(名前、住所、職業など)や、借金の詳細(借金の総額、借り入れた場所や理由など)が確認されます。

これにより、裁判所は破産者の財政状況を理解し、適切な破産手続きを進めることができます。

つまり、債務者調査は、破産者の全体像を把握し、その人が本当に破産をすべきかどうかを判断するための重要なステップとなります。

債権者集会とは、裁判所で行われる破産者と債権者との話し合いの場です。

債務者調査と債権者集会は、通常は同じ日に行われます。

債務者調査と債権者集会には、破産者と弁護士、破産管財人と裁判官、債権者が参加します。

債権者集会参加者

・破産者+弁護士

破産管財人+裁判官

・各債権者

債権者は、出席しなくてもいいことになっていますが、出席することもできます。

んっ?なんで債権者は欠席できるの?と思った方もいるかもしれません。

それは、債権者集会は、裁判所が債務者の情報を確認し、適切な手続きを進めるための債務者調査であるためです。

(しかし、債権者が出席することで、直接情報を得ることが可能になります。)

債務者調査と債権者集会では、以下のようなことが行われます。

・破産者の借金や財産の状況を確認する。

・破産者の免責についての意見を聞く。

・破産者の生活に必要な財産を決める。

・破産者の財産の売却方法や分配方法を決める。

「債務者(破産者と同一人)」は、債務者調査と債権者集会に必ず参加しなければなりません。

その理由は、これらの場で、債務者は自分のお金の状況や返済する意思を話す必要があるためです。

これにより、借金をなくす(免責する)のが適切かどうかを示すことができます。

これらの場に債務者が、参加しない場合、免責が許可されない可能性があります。

債務者調査と債権者集会は、平均的には、申し立てから2ヶ月から4ヶ月程度で行われます。

④免責の決定を受ける。

債務者調査と債権者集会が終わったら、裁判所は、破産者の免責についての判断をします。

裁判所は、破産者の借金の原因や経緯、生活状況などを考慮して、免責を許可するかどうかを決めます。

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なんかドキドキしませんか?

この決定は、破産法第246条に基づいて行われます。

e-Gov 法令検索

破産法第246条は、免責を不許可にする場合を列挙しています。

免責を不許可にされる場合は、前述のデメリットの項目を参照してください。

裁判所から免責の決定が出たら、破産者は、裁判所費用の印紙代を支払います。

印紙代を支払ったら、破産手続きは終了します。

免責の決定を受けたら、破産者の借金は免責になります。

めでたくチャラです。(両手を挙げては喜べませんが、とりあえず。)

免責になったら、借金の返済義務はなくなります。

免責の決定は、債権者集会から平均的には、2ヶ月から6ヶ月程度で出ます。

4)自己破産の注意点

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自己破産をするときには、以下のような注意点があります。

・自己破産は、借金の最終的な解決方法である。

・自己破産は、個人情報が公開される。

・自己破産は、再度することができない。

それぞれ順番に見ていきましょう。

□ 自己破産は、借金の最終的な解決方法である。

自己破産は、借金の最終的な解決方法であることを覚えておいてください。

自己破産をすると、借金がなくなりますが、財産を失ったり、信用情報に傷がついたり、免責不許可になったりする可能性があります。

自己破産は、借金に苦しむ人にとって救いの手段になることもありますが、簡単にすることはできません。

自己破産をする前に、他の借金の解決方法を検討することが大切です。

例えば、任意整理や個人再生などの方法があります。

任意整理や個人再生は、破産宣告よりも財産を失わないで済んだり、信用情報に傷がつかないで済んだりする場合があります。

任意整理や個人再生については、別の記事で説明しています。

□ 自己破産は、個人情報が公開される。

自己破産は、個人情報が公開されることを覚えておいてくださいね。

自己破産をすると、自分の氏名や住所、職業、借金の額などの個人情報が、裁判所の公告板やインターネット上に掲載されます。

これは、破産法第28条によるものです。

e-Gov 法令検索

破産法第28条は、破産手続開始の決定が出たら、裁判所は、その内容を公告するということを定めています。

公告の目的は、債権者に破産手続きの開始を知らせることです。

公告は、一定期間後に削除されますが、その間は、誰でも見ることができます。

個人情報が公開されることは、プライバシーの侵害になることもあります。

□ 自己破産は、再度することができない。

自己破産をしたら、その決定が確定するまで、同じ借金については再び自己破産をすることはできません。

これは、破産法第247条に基づいています。

e-Gov 法令検索

つまり、自己破産後に新たに借金をしたとしても、その新たな借金は自己破産の対象にはなりません。

また、一度免責の決定が出た借金については、再度自己破産をすることはできません。

これは、破産法第248条に基づいています。

e-Gov 法令検索

つまり、一度免責になった借金は、二度と免責にはなりません。

したがって、免責になった借金を返済できなくなった場合、その借金について何もすることはできないということです。

自己破産は、一度しかできないことを肝に命じておいてくださいね。

後編のまとめ

自己破産の手続きは、弁護士に相談することから始まり、裁判所への申し立て、債務者調査・債権者集会への出席、そして免責の決定を受けるまでの一連の流れがあります。

これらの手続きを経て、借金が免責されるかどうかが決まります。

また、自己破産には個人情報の公開や再度の自己破産ができないなどの注意点もあります。

自己破産を検討する際には、これらの手続きや注意点をよく理解し、慎重に進めることが重要です。

専門家のアドバイスを受けながら、最適な解決方法を見つけることが大切ですね。

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