出会系サイトで知り合った相手が年収を偽っていた場合、それが離婚の理由になるかどうか気になりますよね。
今回はこのことについてお話します。
結論
年収を偽っていたことが離婚の理由になる可能性はあります。
理由
結婚は信頼関係に基づくものです。
年収を偽ることは、その信頼を裏切る行為とみなされることがあります。
日本の法律では、結婚の際に重要な情報を偽った場合、それが「婚姻を継続しがたい重大な事由」として認められることがあります。（ 民法第770条第1項第4号）
具体例
例えば、恵さんが出会系サイトで雄二さんと知り合い、雄二さんが「年収1000万円」と偽っていたとします。
実際には年収が300万円だった場合、恵さんはその情報を信じて結婚を決めたかもしれません。
このような場合、恵さんは雄二さんの年収詐称を理由に離婚を家庭裁判所に求めることができる可能性があります。
まとめ
出会系サイトで年収を偽られた場合、それが離婚の理由として認められることがあります。
結婚は信頼関係が大切なので、重要な情報を偽ることは重大な問題となり得ます。
補足）
このケースでは…離婚ではなく、詐欺を理由に婚姻を「取消す」こともできます。
民法第747条（詐欺又は強迫による婚姻の取消し）
1. 詐欺または強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2. 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。
但しこの場合、恵さんは雄二さんの年収が1,000万円ではないことを知ったときから3カ月以内に家庭裁判所に婚姻の取り消しを請求しなくてはなりません。
余談ですが裁判上の離婚（民法第770条第1項第4号）の場合、離婚ですからバツイチになります。
しかし、詐欺による婚姻（民法第747条）の取消しの場合、取り消すことで婚姻は無効になります。
よってこの場合バツイチにはなりません。
このように、どちらの条文を適用するかによって、法的な結果が異なります。
具体的な状況に応じて、どちらの手続きを選択するかを検討することが重要ですね。
