分かりやすい身近な法律の話

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紙幣や貨幣の写真をネットにアップして何が悪い!? 〜その理由とアップする方法を解説〜

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ネットにお金の写真を載せること、それは一見何も問題なさそうに思えますよね。

でも、実はそれ、法律で問題になることがあるんです。

それは、「通貨偽造の罪」や「通貨及証券模造取締法」という法律と関係があるんです。

「通貨偽造の罪」というのは、お金の信用を守るための法律です。

当たり前のことですが、ニセのお金を作ったり、ニセのお金を使ったりすることはダメということです。

それに対して、「通貨及証券模造取締法」は、お金や国債などと似たような見た目のものを作ったり、売ったりすることを禁止してるんです。

ネットにお金の写真を載せること自体は、これらの法律で取り締まられる対象ではありません。

ただし、問題となるのは、その写真が印刷されたときには、法律に触れる可能性があるということです。

だから、お金の写真をネットに載せるときには、「見本」などと書いておくなどの対策が必要になってきます。

余談ですが、こども銀行券にも「みほん」って書かれていますよね。

この記事を読むことで、ネットにお金の写真を載せることの問題点を理解し、法律トラブルを避けるための知識を理解することができます。

それでは、お金の写真とネット掲載の問題について分かりやすく説明していきます。

1)通貨偽造の罪とは

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通貨偽造の罪とは、お金を偽造したり、偽造したお金を使ったりする行為を禁じている法律のことです。

これは、お金の信用を守るために必要な法律で、刑法にその規定があります。

具体的には、以下のような行為が禁止されています。

◼︎お金を偽造すること

これは、本物のお金と同じように見えるニセのお金を作ること。

例えば、印刷機を使って偽の紙幣を作ったり、金属を使って偽の硬貨を作ったりすることは、この法律に違反します。

◼︎偽造したお金を使うこと

これは、偽造したお金を本物のお金として使ったり、他の人に渡したりすることを指します。

例えば、偽の紙幣を使って品物を買ったり、偽の硬貨を他の人に渡したりすることは、この法律に触れてしまいます😱

刑法第148条 (通貨偽造及び行使等)
行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の拘禁刑に処する。

刑法第150条 (偽造通貨等収得)
行使の目的で、偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を収得した者は、3年以下の拘禁刑に処する。

これらの行為は、お金の信用を損ない、経済活動に混乱をもたらす可能性があるため、厳しく刑法で禁止されているんですね。

したがって、お金を偽造したり、偽造したお金を使ったりすることは当然、避けるべきです。

2)通貨及証券模造取締法とは

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通貨及証券模造取締法」とは、そもそも聞きなれない法律ですよね。

この法律も、お金や国債などと見た目が似ているものを作ったり、売ったりすることを禁止している法律なんです。

これは、ニセのお金や証券が出回ることで、経済活動に混乱が生じるのを防ぐための法律。

具体的には、以下のような行為が禁止されています。

◼︎お金や証券と似たものを作ったり、売ること。

例えば、お金のデザインを真似た紙を作り、それを売ったり、国債の形をしたプラスチックの板を作り、他の人に渡したりすることは、この法律に違反します。

通貨及証券模造取締法第1条
貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、兌換銀行券、国債証券及地方債証券ニ紛ハシキ外観ヲ有スルモノヲ製造シ又ハ販売スルコトヲ得ス

これらの行為は、お金や証券の信用保つため、厳しく禁止されているのです。

したがって、お金や証券と似たものを作ったり、売ったりすることは絶対にしてはいけないことです。

3)インターネット上での紙幣の写真の掲載

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問題になるのはネット上での紙幣の写真の掲載ですよね。

インターネット上、例えばブログなどにお金の写真を載せることは、基本的には法律で禁止されているわけではありません!

でも、その写真が印刷されたときには、問題が起こる可能性があります。

その理由は、前にも伝えたように「刑法」や「通貨及証券模造取締法」により、禁止されているからです。

つまり、ネット上のお金の写真を印刷すると、その印刷物がお金と間違えられる可能性があるため、法律に触れる可能性があるためです!

だからと言って、すぐに大変なことになるわけではありませんよね。

例えば、お金の写真に「見本」という文字を入れておくとか、印刷しないように注意書きを入れておくといった対策を取ることで、問題を避けることができます。

このように、ネット上でお金の写真を載せること自体は問題はありません。

しかし、その写真がどのように使われるかによって、法律的な問題が生じる可能性があるので、注意が必要なのです。

追加の情報ですが、「偽造するんだったら紙幣の両面が写った写真をアップロードしないと紙幣として印刷できないのでは?」

そう思う人がきっといるに違いありませんよね。

しかし、印刷技術が進歩するにつれて、一部の画像だけからでも高品質の偽造紙幣を作成することが可能になってきているからです。

以上の理由から、紙幣の画像の両面である必要はなく、紙幣の一部分のアップロードでも、法律で制限されているとのこと。

また、札束を横から撮影した画像についても、同様の理由があてはまり、原則的に札束の側面をアップロードすることも制限されます。

さらに、技術の進歩により、精密でない画像からでも高品質の偽造紙幣を作成することが可能になってきているのでそのような画像であっても原則NGです。

したがって、上記の場合には、紙幣や貨幣の画像を公開する際には「みほん」や「印刷不可」と記す必要があります。

また、ネットにアップするための画像を販売している業者は紙幣や貨幣の画像を販売する場合、それらの画像は「法律に適合」している可能性が高いため問題ないそうです?

つまり次のような特別な加工をしているからセーフということです。

1.  一部のみの使用:紙幣や貨幣の画像の一部だけを使用することで、全体を模倣していないため、法律に違反しないようにしている。

2.  画像の大きさの変更:画像の大きさを変更することで、実際の紙幣や貨幣と混同されることがなくなり、法律に違反しないようにしている。

3.   透かしや「見本」の文字の追加:画像に透かしや「見本」の文字を追加することで、偽造防止の対策を講じている。

これらの加工を行うことで、法律に適合し、問題なく販売することができてるとのこと。

逆にいうと一般人であってもこれらができれば個人でアップロードOKということですが、 一般人がやるには厳密にこれらの条件を満たさなければならなければアウトになってしまいます。

ちなみにこのブログの写真も業者から購入したものですよ。

まとめ

ネットにお金の写真を掲載すること自体は問題ありません。

しかし、そのようなときには「見本」の文字を入れる、「印刷しないように注意書きを入れておく」といった対策が必要です。

これは、その写真が印刷されたときに「通貨偽造の罪」や「通貨及証券模造取締法」に触れる可能性を避けるためです。

これらの対策を講じることで、問題を避けることができます。

ネットにお金の写真をあげる時には適切な方法をとることが大切です。

その写真がどのように使われるかによっては法律的な問題が生じる可能性があるため、注意が必要です。

そして、ネットを使うときには、常に法律を守ることを忘れないようにしましょう。

この記事が、その一助となれば幸いです。