【事件の概要】
被害生徒は彼女の友達の相談をするため、被告人に呼び出され、レジャー施設の駐車場で襲われました。
彼女は必死に抵抗し、我に返った被告人は「家まで送る」と言って口止めを図りました。
裁判で、被告人は反省の気持ちを尋ねられ、「被害者がどうしたら立ち直れるか考えたい」と答えました。
【裁判官の言葉】
立ち直らないといけないのは、あなたでしょう。国語の先生だったのに言葉を選べないのか。
女子中学生の身体に触るなどし、強制わいせつの罪に問われた元中学高教諭が、弁護人から反省の気持ちを尋ねられ「被害者がどうしたら立ち直れるか考えたい」と答えたことに対し。
富山地裁 手崎政人裁判官
当時46歳 2004.4.21[質問]
引用:長嶺輝輝、「裁判官の爆笑お言葉集」、幻冬舎新書、2007年、10刷、P104
【私の感想】
❶ この発言に対してどう判断するか
この発言は、裁判官が被告人の反省の態度に対して厳しい評価を下していると思います。
被告人が自分の行為の重大さを理解していないと感じたため、裁判官は強い言葉でその点を指摘したのでは。
被告人が国語の先生であったにもかかわらず、適切な言葉を選べないことに対する失望も表れていると思います。
❷ 発言の意図
裁判官の発言の意図は、被告人に対して自分の行為の重大さを認識させることだと思います。
被告人が反省の気持ちを示す際に、「被害者の立ち直りを考える前にまず自分自身が立ち直るべきだと」いうメッセージを伝えています。
また、被告人が国語の先生であったことを踏まえ、言葉の選び方にも注意を促しています。
❸ 裁判官に対する批判や評価
この裁判官の発言は、被告人に対する厳しい姿勢を示しており、公正な裁判を行うための重要な視点を提供しています。
被告人が自分の行為の重大さを理解し、真摯に反省することが求められるため、裁判官の発言は評価に値します。
しかし、一方で、裁判官の言葉が被告人に対して過度に厳しいと感じる人もいるかもしれません。
裁判官は公正であるべきですが、同時に被告人の人権にも配慮する必要があります。
このように、裁判官の発言は被告人に対する厳しい評価を示していますが、公正な裁判を行うための重要な視点を提供しています。
【備考】
強制わいせつ罪は、2023年不同意わいせつ罪に改正されました。