分かりやすい身近な法律の話

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【後編】これ以上カンタンに書けない「遺産相続」

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前編の内容は理解することができたでしょうか?

遺産相続は、亡くなった人の財産を親族に分ける重要なプロセスです。

法定相続は法律で定められた順序と割合で遺産を分けることを指し、遺言は自分の遺産をどのように分けるかを決める文書です。

遺産分割は、法定相続分に従って遺産を分ける場合もありますが、相続人全員の合意があれば、法定相続分とは異なる割合で分割することも可能です。

これらの知識を持つことで、遺産相続をスムーズに進め、親族間の争いを避けることができますよね。

【後編】では【前編】で理解したことをもとに、遺産相続について具体的にみていきましょう。

【もくじ】
1)法定相続とは何か
2)遺言の役割と重要性
3)遺産分割のプロセスと注意点
4)法定相続と遺言の基本
5)遺産分割と遺留分侵害額請求の実際
6)遺言と遺産分割、遺留分侵害請求権の関係
7)遺産相続における法律の役割

4)法定相続、遺言の基本

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「法定相続と遺言、これらはどう関連しているの?」と思ったことはありませんか。

(そして遺留分‥?)

法定相続と遺言は、遺産相続における二つの重要な要素で、互いに密接に関連しています。

例えば、康夫さんの父親が亡くなり、法定相続により遺産を分けることになったとします。 

しかし、父親が遺言を残していた場合、その遺言が法定相続を上書きします。

つまり、遺言がある場合、その内容が優先され、遺産は遺言に従って分割されるのです。

民法第902条(遺言による相続分の指定)
被相続人は、前二条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。
2 被相続人が、共同相続人中の1人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前二条の規定により定める。

しかし、遺言が法定相続分を大幅に変えると、相続人が不公平を感じることもありますよね。

そんなときには、いったいどうなるのでしょうか?

5)遺産分割と遺留分侵害額請求の実際

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そこで使われるのが「遺留分侵害額請求」です。

遺留分侵害額請求」とは、遺産相続において法定相続人が受け取るべき最低限の遺産(遺留分)が確保されなかった場合に、その差額を請求する権利のことを指します。

民法第1042条(遺留分の帰属及びその割合)
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次条第1項に規定する遺留分を算定するための財産の価額に、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合を乗じた額を受ける。
一 直系尊属のみが相続人である場合 三分の一
二 前号に掲げる場合以外の場合 二分の一
2 相続人が数人ある場合には、前項各号に定める割合は、これらに第900条及び第901条の規定により算定したその各自の相続分を乗じた割合とする。

例えば康夫さんが遺産6,000万円を残して亡くなったとします。

康夫さんの父が遺産6,000万円を残して亡くなったとします。

父は遺言で全額を康夫さんに相続する旨を記しました。(母はすでに他界)

しかし、この場合、6,000万円の1/2である3,000万円は他の相続人に補償されるべきです。

康夫さんに2人の妹がいるとしたら、妹たちはそれぞれ1,500万円を遺留分として請求することができます。

これが遺留分侵害請求権とよばれ、1/2は遺留分率と言われます。

遺留分侵害請求をする場合は、遺言で示された額(上記の場合は6,000万円)に、通常の場合1/2をかけて3,000万円取り戻します。

そして1,500万円ずつ取得します。

まとめると…

康夫さん:3,000万円
長女  :1,500万円
次女  :1,500万円  の取り分となります。

これにより、法定相続分以下(または0)の遺産しか受け取れなかった相続人が、適切な遺産を受け取ることができるのです。

ちなみに1/3遺留分率)をかける場合も紹介します。

例えば、長男康夫さんに父と母がおり、康夫さんが遺産1,200万円全額を母に遺言で譲り渡したとします。

この場合、父は1,200万円×1/3=400万円を母に請求できます。

つまり、相続人が直系尊属のみの場合は遺留分率1/3をつかいます。

直系尊属とは、血のつながった自分より目上の者を指し、例えば父母や祖父母が直系尊属に該当します。

(それ以外は遺留分率1/2)

結論的には、遺言が法定相続分を大幅に変えると、相続人が不公平を感じることがあります。そこで登場するのが遺留分です。

6)遺産相続の現実と対策

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「遺産相続の現実ってどうなの?」と思ったことはありませんか。

遺産相続は、理想と現実がしばしばぶつかる場面ですよね。

例えば、康夫さんの祖父が亡くなり、大きな遺産が残されました。

しかし、その遺産をどのように分けるかで、家族間に争いが起こってしまったとします。

これが遺産相続の現実の一面です。

よくテレビドラマなんかで見ますよね。

しかし、争いを避けるための対策もあります。

それは、遺言を作成し、遺産分割のプロセスを明確にすることです。

また、法定相続分を守るための「遺留分侵害額請求」も有効な手段ですよね。

遺産相続の現実は厳しいかもしれませんが、適切な対策を講じることで、スムーズな遺産相続が可能になります。

7)遺産相続における法律の役割

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遺産相続における法律は、公平性を保つための重要なガイドラインを提供します。

例えば、康夫さんの祖父が亡くなり、遺産を分けることになったとします。

このとき、法律は遺産を公平に分けるためのルールを提供します。

これが法定相続ですよね。

また、祖父が遺言を残していた場合、その遺言は法律によって保護され、遺産分割に影響を与えます。

しかし、遺言が法定相続分を大幅に変えると、相続人が不公平を感じることもありますよね。

そんなときに役立つのが「遺留分侵害額請求」です。

これもまた、法律によって定められた制度です。

遺産相続における法律の役割は、公平性を保つための重要なガイドラインを提供することです。

まとめ

遺産相続について学ぶことは、私たちの生活に密接に関わる重要なことがらです。

例えば、あなたは、この記事を読んで遺産相続についての基本的な知識を得ました。

しかし、それだけでは十分ではありませんよね。

大切なことは、具体的な状況に合わせて適切な対策を講じることです。

遺産相続についての理解を深め、適切な対策を講じることで、遺産相続をスムーズに進めることができます。

そして、遺産相続が家族間の争いを引き起こすことを防ぐことができるのです。

遺産相続について学ぶことは、私たちの生活に密接に関わる重要なことがらですよね。

だからこそ、しっかりと理解しておくことが大切です。

これからも、遺産相続について学び続けることが必要になります。

この記事をきっかけに、遺産相続について学び、理解し、考えることが実際の遺産相続でスムーズな相続が可能になります。

また、場合によっては親族間だけで処理しようとせずに、専門家の援助を受けることも大切なことだと思います。

※ これは一般的なケースについての説明であり、個々のケースでは具体的な状況により異なる場合があります。

具体的な相続の問題に対しては専門の法律家に相談することをお勧めします。

それにより、より具体的なアドバイスを得ることができます。

ご理解いただけますと幸いです。