分かりやすい身近な法律の話

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公的な地位や資格を不正に装ってはいけない(軽犯罪法第1条第1項第15号)

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【してはいけない例】

・偽の医師を自称し、医療行為を行う。

・無資格で警察官や消防士の制服を着用し、公的な権威を行使する。

・学位を持っていないにも関わらず、博士号取得者として教職に就く。

・外国の勲章を不正に購入し、それを公の場で着用する。

・軍服を着て、軍人としての特権を享受する。
偽の身分証明書を作成し、特定の職業に就いていると偽る。

・架空の肩書きを使用して、ビジネス上の信用を得る。

・勲章のレプリカを使用して、社会的な地位を高める。

軽犯罪法第1条第1項第15号
官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者

【なぜいけないのか】

これらの行為がなぜいけないのかというと、以下の理由が挙げられます。

信頼性の損失:偽の称号や資格を使用することで、社会全体の信頼性が損なわれます。

公共の安全:特に医療や公共の安全に関わる職業では、無資格者が行うことで人々の安全が脅かされる可能性があります。

正当な権利の侵害:資格を持つ人々の努力と成果を軽視し、その権利を侵害します。

法的な問題:法令により定められた制度を守ることは、秩序ある社会を維持するために必要です。

以上のような理由から、軽犯罪法ではこのような行為を禁止しており、違反した場合には法的な処罰が科されることになっています。

【補足】

法律により、特定の制服や勲章、記章など、公的な地位や資格を示すアイテムの使用が規制されています。

これには警察官や自衛官、消防隊員の制服やバッジなどが含まれます。

これらのアイテムを無許可で使用したり、それらを偽造して使用したりすることは禁じられています。

また、最高裁判所は過去の判例で、自分自身が他人になりすます行為もこの規制の対象であるとの判断を示しています。

具体的には、現職の裁判官が「検事総長の○○だ」と名乗り、総理大臣に電話をかけたという事例があります(※最高裁判所昭和56年11月20日決定)